「最近、呼吸が浅い」「肩や首が凝りやすい」「猫背がひどくなってきた気がする」
そんな方に、ちょっと注目していただきたい場所があります。
それが……鎖骨です。
鎖骨は、首と肩をつなぐ細い骨。でも、その小さな骨のまわりには、
胸鎖乳突筋・大胸筋・僧帽筋など、首から胸にかけて大事な筋肉がたくさん付着しています。
この鎖骨のまわりが硬くなってくると、首の横が張ったり、肩が上がりやすくなったり、
呼吸が浅くなったりと、全身のあちこちに影響を及ぼしてしまうのです。
呼吸が浅くなるメカニズム
鎖骨の下には「鎖骨窩(さこつか)」というくぼみがあります。
ここが硬張ってしまうと、首の横を通る胸鎖乳突筋が常に緊張状態に。
すると、胸郭(肋骨のかたまり)がしなやかに動かなくなり、
胸が広がらない=呼吸が浅くなるという状態になってしまいます。
疲れが取れない、寝ても回復しないという人の中には、
呼吸が浅い状態が慢性化していることが少なくありません。
最近増えている「呼吸が浅い若い人」
「呼吸器がしっかり発達しないまま大人になる人が増えている」
そんな印象を整体の現場で感じることがあります。
スマホやタブレットの使用、姿勢の崩れ、外遊びの減少など、
さまざまな要因で胸郭の動きが育たないまま大人になってしまうのです。
呼吸器の未発達は、鎖骨まわりの硬さや虚弱体質の一因にもなりえます。
姿勢の崩れと「手が握れない」状態
鎖骨が硬くなると、猫背気味になったり、逆に肩を張ったような姿勢になる方もいます。
そして面白いのが、そんなとき手のひらがうまく握れなくなるという現象。
これは、握力というよりも「体の内側からキュッとまとまる力」が弱っている状態。
つまり、鎖骨の硬さが全身のまとまりや体幹の働きに影響しているのです。
鎖骨がゆるむと、呼吸が変わる
鎖骨をゆるめると、次のような変化が感じられるかもしれません。
- 胸が開いて呼吸が深くなる
- 首・肩のこわばりが抜けてくる
- 手のひらがしっかり握れるようになる
- 体の内側がひとつにまとまりやすくなる
こうした変化は、力を入れる方向ではなく、ゆるめることで自然に整っていくという
整体的な視点がベースになっています。
たかが鎖骨、されど鎖骨
小さな骨に見える鎖骨ですが、
そこには全身のバランスを支えるヒントがたくさん詰まっています。
もし、慢性的な疲れや呼吸の浅さ、肩・首の不調を感じているなら、
ぜひ一度、鎖骨まわりをやさしくゆるめてみてください。
身体の奥深くにある「まとまり直す力」が、きっと目を覚ましますよ。
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