〜からだの声を聴き、流れを作るセルフケア〜
「乳がん予防」は、もっと感覚的でいい
予防と聞くと、「検診」「食事改善」「運動」といった対策が思い浮かびますが、
もっと大切なのは、「身体の声を感じられる自分でいること」。
これは、病気と闘う以前に、「未病」のうちに身体のバランスを保つという視点です。
日々の暮らしの中にある、“小さな違和感”や“滞り”に気づく感性こそ、
乳腺を含む女性の身体を守る鍵になるのです。
肩甲骨の動きは、乳腺の流れに直結する
乳腺の働きと深く関係しているのが、肩甲骨の可動性です。
乳腺は胸椎(背骨の胸の部分)の支配を受けており、肩甲骨の動きが悪くなると胸椎も硬くなり、
乳腺が詰まりやすくなると考えられています。
この部分は、現代人の多くが“緊張”や“冷え”をためやすい場所でもあります。
🟡 実践1:肩甲骨まわりをゆるめる「腕ふり呼吸」
- 足を肩幅に開いて立ち、手の力を抜いて腕を前後にふる
- 肩甲骨の奥が自然に動く感覚を感じながら
- 吐く息に合わせて、背中〜胸がふわっと緩むのを味わう
ポイント:「動かそう」より「動きが起きる」のを待つこと。
身体の奥からほどける感覚が、乳腺の周囲を自然に整えてくれます。
「中頸」をゆるめると、乳腺の圧が抜ける
背中の上部、首と肩のつけ根にある「中頸(ちゅうけい)」と呼ばれるゾーンは、
乳腺の反応点とも言われ、ここが硬くなると胸が張りやすくなります。
思考過多・首の緊張・目の疲労がたまると、この部分がカチカチに固まり、
乳腺の“抜け”が悪くなりやすいのです。
🟡 実践2:首と中頸をゆるめる「てのひら呼吸」
- 片手を中頸(首のつけ根)に当てて、反対の手を胸に置く
- ゆっくり鼻から吸って、口からふわっと吐く
- 5〜10回繰り返し、「息が届く感覚」を手のひらで味わう
効果:自律神経が整い、乳腺の緊張がゆるむきっかけになります。
「気が上がる」と、胸は詰まる
現代人は、頭ばかり使って「気が上がった状態」で生活しています。
これは、呼吸が浅くなり、下半身が冷え、胸まわりに熱がこもる状態。
こうしたアンバランスも乳腺の不調に繋がりやすくなります。
🟡 実践3:お腹と足を“感じる”ための時間
- 足湯や湯たんぽで足元を温める
- 足の指を1本ずつ軽く引っ張る(親指は特に丁寧に)
- 床に寝て、手を下腹に置いて深呼吸
ポイント:身体の「下」を感じることで、胸の過剰な張りや緊張がゆるみます。
「下に下げる感覚」は、女性の身体にとってとても大切です。
食事は「正しさ」より「しみわたる感覚」を
乳がん予防に良いとされる野菜中心・低脂肪な食事も大切ですが、
もっと大切なのは、自分の身体が“欲しい”と感じているかどうかです。
- 胃が冷えていないか?
- 噛んだとき、香りや味に安心感があるか?
- 食後、身体がほっと緩むか?
結論:「正しさ」で選ぶのではなく、「今の私に合っているか」を基準に。
心を休めることも、身体を整えること
「身体に悪いことをしていないのに、調子が悪い」
そんなときは、心の緊張や気の使いすぎが影響しているかもしれません。
女性の身体は繊細で、心の負担がそのまま胸や子宮に現れやすいのです。
🟡 実践4:胸に触れて“気持ちを感じる”
- 静かな場所で、服の上から胸に手を当てる
- 手の温度、胸の動き、鼓動を感じる
- 「ありがとう」「頑張ってたね」と声をかけてみる
効果:気持ちを“感じてあげる”ことが、乳腺の緊張をほぐす近道です。
おわりに:乳がん予防とは、“生き方の質”を整えること
検診や医療的な対応も大切ですが、もっと根本にあるのは、
日々の身体の使い方・感じ方・ゆるめ方です。
- 肩甲骨を動かす
- 中頸をゆるめる
- 足元を感じる
- 自分の感覚を信じる
これらを習慣にすることで、女性の身体は本来のリズムを取り戻し、
自然と流れが生まれ、滞りが抜けていきます。
「予防」は、努力ではなく、“自分をよく感じる”ことからはじまります。
どうぞ、身体と仲良く、日々を過ごしてみてください。

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