自力整体の本を読んでいる中で、出てきたランクル夫人についてまとめました。
二ノン・ド・ランクル(Madame de Lenclos) 1623年頃ー1705
17世紀フランスの著名なサロン主宰者、作家、「精神的な恋愛」と才知で知られる女性。
90歳くらいで亡くなりましたが、驚くべきことに70歳の時に、どう見ても30歳くらいにしか見えない!と周りから言われていました。彼女は、パリの中流貴族の家に生まれました。父親の影響で哲学や文学に親しみ、幼い頃から自由な思想を持っていたと言われています。非常に美しく、知的であった彼女は、多くの男性の注目を集めましたが、結婚はせずに自由な恋愛と独立した生き方を選びました。
当時のフランス国王、ルイ14世が彼女の噂を聞きつけて宮廷に招待し、どうしてこんなに若いのか?と尋ねると、彼女は自分のシンプルな美容法を説明したそうです。それが現在のエステの起源とも言われていますが、その若さと美貌に驚嘆した国王に賞賛された彼女はフランス中の注目の的となったというのです。
二ノン・ド・ランクル夫人の美容法については、当時のフランスでは非常に先進的かつ洗練されたものとされており、彼女の長く若々しい美貌は多くの人々の関心を引きました。70歳を過ぎても魅力を失わなかったと伝えられる彼女の美容の秘訣には、身体的なケアだけでなく、精神的・哲学的な要素も大きく役割を果たしていました。
ではどの様な美容法なのでしょう
それは、とてもシンプルな事を欠かさずやっていたという事
1.シンプルで自然なスキンケア

ランクル夫人は、化粧品や香水をあまり好まず、清潔を保ち、肌本来の美しさを大切にしていました。
・毎日の洗顔と入浴(今では当たり前ですが、当時は珍しい習慣です)
・ローズウォーターやラベンダーウォーターの使用
・オリーブオイル等の天然オイルでの保湿
肌を清潔に保ち、過度に刺激せず潤いを与える!という極めてシンプルです。

2.食事と節制
ランクル夫人は暴飲暴食はせず、軽やかで整った食生活を好みました。 記録によれば、野菜や果物、適量の肉や魚を中心に摂って、お酒は嗜む程度で、過剰な飲酒や甘味は避けシンプルな食事にしていたそうです。絶えず「若さの源は内臓の健康にある」と考えていたようです。これは、現代のアンチエイジング理論にも通じます。
3.睡眠と規則正しい生活
ランクル夫人は、毎日同じ時間に寝起きし、十分な睡眠を確保する事を大切にしてきました。心の平穏と規則正しい生活が肌と若さを保つ秘訣だと語っていたそうです。
4.恋愛と精神の充実
ランクル夫人が、若さを保てた最大の理由のひとつは「精神の若さ」でした。知的な会話、音楽、恋愛を通じて常に感性を磨き、心をときめかせていました。「心が老いれば、肌も老いる」といったような思想をもっており、恋愛や友情を「美しさの栄養」と捉えていたようです。
5.運動と体型維持
過度の運動ではなく、日々の軽い身体活動を取り入れ、体型の維持と血流の促進に努めていた・・・という説があります。姿勢の良さや歩き方の美しさも、彼女の魅力の1つだったと伝えられます。
二ノン・ド・ランクル夫人の美容法は、現代にも通じる「ナチュラル・ビューティ」の原則に根差しており、内面の充実とバランスの取れた生活が外見の美しさに直結するという考え方中心でした。彼女の生き方そのものが、美しさの秘訣だったのかもしれません。
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