【出産体験記】3人目で選んだTOLACという選択肢と、病院選びの現実
私は3人の男の子の母です。
その中でも、3人目の出産はこれまでとは違う特別な選択をしました。
TOLAC(トーラック)=帝王切開後の経腟分娩という方法を選んだのです。
なぜTOLACを選んだのか
2人目の出産以降、私は身体のこと、骨盤、自力整体などを学び始めました。
妊娠・出産・産後の身体の変化に強く興味を持つようになり、
「3人目は自分の身体で、その変化を体感してみたい」という想いが湧いてきたのです。
また、産後の「起き上がり方」や、骨盤の回復過程にも強い関心がありました。
(※この内容については別記事で詳しくご紹介予定です)

3人の出産、それぞれのかたち
- 1人目:自然分娩(ほぼ予定日通り)
- 2人目:逆子で帝王切開。
ギリギリまで自然分娩を望み、逆子でも対応してくれる病院を選びましたが、
最終検診で「へその緒が足に絡まっているため、帝王切開にしましょう」と言われ出産。 - 3人目:10年以上ぶりの出産。TOLACを選択。
TOLACができた理由
以下のような条件を満たしていたこともあり、経腟分娩への挑戦が可能になりました。
- 前回の帝王切開から10年以上が経過していた(=子宮破裂のリスクが低い)
- 既往帝王切開が「下部縦切開」で、経過も良好
- 妊娠中も大きなトラブルがなかった
- 無痛分娩の設備が整っていた
ただし、TOLACはすべての病院で対応しているわけではありません。
札幌市内でも、当時は3ヶ所程度しか対応していない状況でした。
病院選びと、プライバシーの問題
当初は市立病院で検診を受けていましたが、最終的には個人病院へ転院しました。
その理由の一つは、コロナ禍により面会が一切できなかったこと。
出産時も、入院中も誰にも会えず、家族のサポートが全く受けられないことに不安を感じました。
もう一つ、プライバシーの問題がありました。
ある日、私の妊娠経過や転院予定などの個人情報が、知るはずのない知人の耳に入っていたのです。
これは明らかに医療従事者による守秘義務の逸脱であり、
妊娠中という心が敏感な時期に、大きな精神的ショックを受けました。
こうした経験から、私は安心して出産に向き合える環境を求め、個人病院へ転院を決めました。
転院先の産院で感じた安心感
転院先の病院は、とても温かい雰囲気のある産院でした。
- 検診時には「顔色も見たいから」とマスクを外してくれる
- 出産時・入院中の面会制限なし
- 産後には、ママ同士や院長先生とのお茶会などのサポートがある
まるで昔ながらの産婆さんのように、妊婦さんの「気」や「感情」にも寄り添ってくれるような、
今では珍しい産院だったと思います。
おわりに
TOLACという選択は、医療のリスク管理と母親としての想いの両方を深く考えたうえでのものでした。
そして何より、自分の身体と向き合いながら「命を産む」という経験をもう一度できたことに、今は感謝の気持ちでいっぱいです。
出産のかたちは人それぞれ。
どんな選択でも、自分自身が納得できるものであれば、それが最善の出産だったと思います。
この記事が、これから出産を迎える方や、TOLACを検討している方の参考になれば嬉しいです。
(※次回は「産後の起き上がり方」について書きますね)
コメント